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2010年の記事

 

 

 

(株)クリエイティア

■「ロール紙加工技術活かし自社ブランド品開発」

業種:ロール紙加工メーカー
(株)クリエイティア

(株)クリエイティア(大阪市)の森本一朗社長は、平成16年に社名を旧社名の萬代紙工から現社名に改めた。その理由は「旧社名は早口に言うとマイナス志向と聞こえて気になる(笑)」ためだった。もう一つは京都府福知山市の工業団地に進出したのを機に新たな気持ちで積極的な経営にまい進したかったからでもある。

名付け親は森本社長自身だ。「クリエイト」(創造)と「フロンティア」(開拓精神)の造語でクリエイティアだ。元々銀行員だったが平成8年に同社に入社し、昭和48年の創業以来手掛けているレジスター用レシート、券売機用紙、ハンディターミナル用紙など、ロール紙加工の専業メーカーとしての仕事に従事し、すでに大きな実績と評価を得ている。

ただ先行きを考えた時、「このままの姿でこの仕事を続けるだけでは駄目なのではないか。ロール紙加工技術を活かして自分たちで企画立案した商品を自分たちのブランドで出していくことが必要ではないか」(同)。社名のクリエイティアは「創意工夫と行動で顧客に満足を与える会社になろう」という決意の象徴でもある。

全社員にこのような考えを呼び掛けたところ、家庭用のインクジェットプリンターで簡単に作れるインクジェットロール紙のほか、手軽に「幟(のぼり)」が作れるクロス、墨を使わないで魚拓がとれる魚拓ロール(商品名=「魚拓工房」)などのアイデア製品が次々と生まれた。自社ブランドの新製品としてはまず、ロールタイプあぶらとり紙を開発。平成19年には薬事法で制定されている「化粧品製造販売業許可」を取得した。

わざわざこの許可を取ったのは「何の制約もない製品を作るとすぐ真似されやすいため。他社と差別化を図ろうと苦労を重ねて取得した」(同)という。以降、紙せっけんロール、ラメパウダーロールなどを相次ぎ開発、発売した。

現在、これらは全国のスーパー、DIY、ドラッグストアなど約500店舗で販売されている。森本社長は「新製品が売れるに越したことはないが、何かやってくれそうな面白い会社だなというイメージを広めたい。それが本業との相乗効果を生めば…。そのためにもいろいろな製品を開発したい」と今後に胸をふくらませる。


著作者:e-中小企業庁&ネットワーク
出典:中小企業ネットマガジン


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