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2006年の記事

 

 

 

 

 

株式会社双葉エレクトロニクス

 

■”電子の鼻”でにおいビジネスの一翼を担う

業種:におい測定装置の開発
株式会社双葉エレクトロニクス

人間の鼻に代わって、においを計測する装置が開花期を迎えつつある。においが計測できればコントロールが可能になるので、工場や商業施設の臭気対策、食品・化粧品の商品開発などの分野で利用が急拡大しているわけ。ここでも先導役は中小企業で、におい測定のパイオニアを自負する株式会社双葉エレクトロニクス(横浜市、川本幸一社長)も“電子の鼻”と銘打つにおい情報管理システムに注文が増え、本格的なにおいビジネスの到来を実感している。

においを計測する技術は、悪臭測定を超える技術領域である。そのにおいを機械で計測するには、人間の臭覚に匹敵する機能が必要。においの強さ(強度)だけでなく、性質(香質)も分析しなければならない。同社は従来品の10数倍の感度を持つセンサー素子を開発し、軽質系(良いにおい)と重質系(悪いにおい)の測定結果をベクトル表示し、一目で検査結果がわかるようにした。においのデータベース化に苦労したが、独自の分析ソフトを開発して解析能力を高めた。生ゴミや産業廃棄物などで発生する複合臭気も測定できる装置を開発し、定点観測型に加えて、電池で作動する携帯型も実現した。その大半は当社だけのオンリーワン製品で、これらの技術開発がにおいの機械計測を普及させ、ニュービジネス形成に一役買うことにもなった。

同社は1982年、現社長の川本さんが大手通信機器メーカーをスピンアウトして創業した。当初は電話交換機に関連する仕事を主体としていたが、バブル崩壊の頃から検査機器の開発に比重を移し、多くの生産現場と関わる中から、におい測定装置の自社開発へと注力していく。未来分野に挑戦して、技術開発の壁にぶち当たった時に、産学連携を進めて難関を突破した。開発した製品がオンリーワンであることに自信を深め、地元自治体の助成金を活用し積極的に打って出た。その後、公的機関から新技術賞を受賞するなどの評価を得たことを機に、製品ラインアップを充実し、昨年以降、本格的な市場開拓に乗り出しているところだ。

時代は、悪臭対策に止まらず、より前向きな環境・商品戦略としての“におい”対策を重要視する風潮に変わった。「単なるにおい測定装置メーカーでなく、ユーザーのソリューション(問題解決)提供が強み」(川本社長)とする同社にとっては追い風だ。新たなビジネスチャンスの到来が事業発展の本舞台になるのは間違い。
 



著作者:e-中小企業庁&ネットワーク
出典:中小企業ネットマガジン


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