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2007年の記事

 

 

 

株式会社ダイニチ

 

■誰もやらない0.02ミリを実現

業種:超微細深穴加工
株式会社ダイニチ


直径0.02ミリの穴を開けるとはどんなものか想像できるだろうか。髪の毛が0.1ミリ前後といわれるから、0.02ミリの穴は人間の目でほとんど認識できないと思われる。そして「どういうマシンでどう加工するのだろうか」、「検査はどうするのだろうか」、「どんな用途があるのだろうか」など様々な疑問とともに、「そもそもそんな穴開けができる企業があるのか」とも思う。ところがこの超微細な穴を開けられるモノ作り企業が存在する。株式会社ダイニチ(岐阜県可児市、下村尚之社長)がそれだ。

下村社長、複雑な形状の複合加工を追求する中でユーザーの要望もあり深穴加工に着目し、まずは加工マシン探しに奔走。そして0.05ミリから4ミリまでの穴が開けられるマシンを見つけた。0.05ミリの微細穴開け加工が実現すると、仕事の注文や相談が順調に増加。ところがそこへ「0.02ミリ径の穴が開けられないか」という相談が舞い込んだ。

「周囲からは不可能と言われた」(下村社長)が、持ち前のチャレンジ精神で0.02ミリという未踏の穴開け加工に挑戦した。「誰もやらないことをやる」という信念で0.05ミリのマシンの改良を重ね、ついに実現してしまった。「いいマシン、いい刃先、いい治具、いい切削液などすべて良いものを集めなければ実現は不可能だった」と下村社長は振り返る。

「アナ物語」−下村社長が2005年10月に著した本のタイトルだ。旋盤加工を手がけていた父親から譲り受けた会社を、超微細深穴加工の技術とノウハウで周囲から一目も二目も置かれる企業に作り上げた。こうした経験と自信が「アナ物語」という本を著すきっかけになったことは言うまでもない。

最近ではこの技術を生かしつつ岐阜大と共同でロボットハンドも開発。超微細深穴加工のニーズは、航空宇宙分野から自動車、エレクトロニクス、医療機器など多岐に拡がりをみせている。ナノテク時代を迎え、これまで取引が全くなかった企業からの注文も多く舞い込むようになり、取引企業は全国800社を上回るほどだ。穴の直径が0.01ミリになった時、これまで予想がつかなかったような製品も生まれるかも知れない。


著作者:e-中小企業庁&ネットワーク
出典:中小企業ネットマガジン


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