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2012年の記事

 

 

 

(株)鹿祿

■「100年企業を目指す」

業種:調理現場向けの食品の半製品製造
(株)鹿祿


中小企業がホテル、外食チェーンなどの調理現場向けに食品の半製品(2次製品)を供給する・・・これはホテル側などから見れば調理用加工食品のアウトソーシング。そこでは調理師の人手不足対策とコスト低減につながる効果がある。このようなビジネスを考え出した中小企業経営者がいる。

昭和63年創業の(株)鹿祿(しかろく)(徳島市)の明慶(みょうけい)富江社長は、今は亡き先代社長が結婚式場で調理師として働いていたとき、調理師の人材不足に遭い、それを手助けするための新たなビジネスを考え出した。「あったら便利だ」と考えて始めたのが冷凍食品の「茶わん蒸しの具」。これがプロの調理師たちに受け入れられ注文が次第に増えていった。

料理のプロ相手に加工食品を提供するので、同社は相手以上の「プロの調理師集団」である必要がある。創業以来、「職人中心の経営を貫き、素材と味にこだわっている」平成21年に先代社長の後を引き継いだ明慶社長がこう話す。社員19人中、調理師は9人を占める。「高い品質と加工技術がないとやっていけない」(山中譲司・専務取締役)ため主力となる職人の数が多い。

同社の加工食品は無添加・無着色を原則とし、しょうゆ、ポン酢、タレなどは自社ブランドとして外部に特注して使っている。市販のものは使わないのだ。「妥協せず手間を惜しまない」(西村信哉・工場長)方針をここまで徹底する。「それでも顧客のレシピ通りやっても必ずしも満足するものができるわけではない」(同)。色合い、形、味など相手の要求から外れると即返品になるという厳しい世界だ。

そこは長年の冷蔵・冷凍技術や職人の経験がものを言う。この強みがあるからこそ不況にあっても、ずっと右肩上がりの業績を保つ。アウトソーシングに加え無添加病院給食などの「惣菜」分野、「おせち」分野の3本柱が現在の同社の陣容。今後はインターネット販売による小売り分野への参入も計画。「100年企業を目指す」大きな目標に向け明慶社長の挑戦が続く。


著作者:e-中小企業庁&ネットワーク
出典:中小企業ネットマガジン


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