有限会社ブーン
■結婚市場に「自分似のフィギュア」売り込む
業種:特注フィギュア製作
有限会社ブーン
漫画や映画のキャラクター人気も手伝ってか、フィギュアが静かなブームを呼んでいるが、「結婚式の思い出におふたりそっくりのフィギュアはいかが」と、幸せなふたりにオリジナルフィギュアを作るというビジネスを立ち上げた企業がある。有限会社ブーン(京都市、及川社長)がそれで、スタート2年だが「ご注文が集中し、2006年度4月末日までは急ぎの注文はご遠慮させて頂きます」とホームページに“嬉しい悲鳴”を書き込むほどの盛況ぶりだ。
同社、設立は2004年9月。若い会社である。話題のオリジナルフィギュア、正式にはオリジナル・オーダーメイド・フィギュア(特注フィギュア製作)で、「me−ni〜私似(ミーニー)〜」と銘打つニュービジネスだ。出足好調で、高さ16センチメートルの2.5頭身から、30センチメートルの4頭身を主力サイズに、結婚式のカップル向けフィギュアで受注を急増させてきた。ユーザーとの丁寧なコミュニケーションの上できめ細かく作りこむ同社独特の職人気質が人気で、月産量もウナギ上り。手ごたえある市場の動きから、中長期の目標も次第に大きくなっている。結婚カップルは最近では年間約80万組といわれる。その中で、近い将来4000セット獲得を目標と、元気だ。
時間がかかっても、写真のやりとりから始まって、ユーザーが納得するまでとことんやりとりを続け、可能な限り精巧なフィギュア作りに努めるという同社の特色は、とかく価格志向で中国へ生産を移す同業他社との差別化への熱い思いもある。「お客様へのサポートも含め、日本が良い」と及川社長は顧客密着生産を追及している。
このオリジナル・オーダーメイド・フィギュアを中軸にしつつ、同社は、ディスプレイなど造形関連事業、コンテンツ系のデジタル関連事業への営業拡大も図りつつある。「アナログ技術とデジタル技術の効果的な融合」が同社のスローガンだ。職人技とITとをうまくかみ合わせながら、ディスプレイ市場を中心に新しいフィギュア企業を形づくろうとしている。
著作者:e-中小企業庁&ネットワーク
出典:中小企業ネットマガジン
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