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2011年の記事

 

 

 

 

(有)沖縄長生薬草本社

■「沖縄の薬草で長生きに貢献」

業種:健康食品製造・販売
(有)沖縄長生薬草本社

当時、周囲に病院も薬もなかった。ある時、木から落ちて腕を骨折した小学3年生の少年は祖母と父親から薬草を煎じてもらって飲み、腕には地鶏の皮を巻いて固定してもらった。そして数カ月がたち、腕は元通りに完治した。少年はその時から薬草の不思議な魅力に心惹かれ、ついには一生の仕事として沖縄産の素材を生かした健康食品製造・販売に取り組み始めた。

その少年の名は現在、(有)沖縄長生薬草本社(沖縄県南城市)の社長を務める下地清吉氏である。「薬草が好きでなければ続けてこられなかったと思う。好きだからこそできた」と同社長が振り返るように、薬草がビジネスになることを当時は誰も信じなかった。しかし薬草にこだわり続け、あちこちで薬草を探し歩き、例えば宮古島にしかなかった「春ウコン」を沖縄本島に作付けし栽培するといった功績も挙げている。

結婚後はマツ子夫人が薬草の販売に全国を飛び歩き、下地社長は薬草の栽培、製造、加工に寝る間も惜しんで没頭した。「日本一になるには人が働かないときに動かないとなれない」と若い時は一日数時間の睡眠が続いたという。会社設立が昭和49年。法人化したのは平成3年だ。それ以降、徐々に機械化を進める一方、観光薬草農園と薬膳料理の「長寿源」も開設し観光客に会社と薬草のPRを行った。

現在100種近い健康食品をラインアップしている中で、発売から25年で販売実績約60万個を達成した健康茶「福寿来A」が同社の大黒柱。38種類の素材をブレンドして作る健康茶で米国、台湾、中国にも輸出されている。同時に健康食品の「安心・安全」を追求するため品質・安全管理システム「ISO・HACCP」認証も取得している。

また秋ウコンの品種改良により通常の5倍以上に生育するウコンの栽培に成功し、これを「沖縄皇金」と名付けた。このパウダーを使い、他の3社と連携し新たな商品も開発した。薬草にこだわりまっしぐらに突き進んできた下地社長の挑戦者魂が見事に花開いている。「沖縄の薬草が世界の人類を救う」と同社長は語り、これからも薬草一直線で進む。


著作者:e-中小企業庁&ネットワーク
出典:中小企業ネットマガジン


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