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ディスクテック(株)

■「高品質を影で支える」

業種:光ディスクの検査装置の開発製造
ディスクテック(株)

CD、DVDにブルーレイディスク。光ディスクは短期間にどんどん進歩して、我々消費者に身近なものとなっているが、その裏で高い品質と信頼を支えている企業がある。平成10年の創業当時から光ディスクの検査装置をメーカーに提供してきたディスクテック(株)(静岡県浜松市:長谷川正仁代表取締役社長)である。

製品の特徴は、完成したディスクの全数検査装置。傷がないか、コーティング漏れがないか、また、録画録音できない状態になっていないかを瞬時に検査する。最近は、液晶やプラズマディスプレイの検査装置や医療用のカテーテル(柔らかい管)検査装置も製造している。カテーテルの製造は以前はアメリカでしかできなかったが、国内でも可能になった。

従業員は15名にもかかわらず、光学系技術、レーザー技術、ハードウェア、ソフトウェア、精密機械などトータルで対応できることが売りだ。背景には「地の利」もあるようだ。「この地は、技術、特に光技術、画像処理技術のレベルが高く、素晴らしい人材にも恵まれている。加工など協力してもらえる」と工藤副社長。浜松の産業集積の有効性を強調する。

ディスク以外の分野にも果敢に挑戦している。浜松市からのサポートもあり、メガネレンズや一眼レフカメラのレンズなど、なめらかな三次元形状の透明体の表面と内部の状態を同時に検査できる装置や精密色の計測装置は実用化しているほか、今後、画像処理技術を応用したスマートホン用アプリソフトにも挑戦しようとしている。

大手メーカーの工場が海外に出る動きが続き、状況は厳しくなっている。しかも技術の進歩は速く、一度開発した製品の寿命は短くなってきている。そんな中でも、この少数精鋭の集団は、次の時代に向けた努力を怠ってはいない。


著作者:e-中小企業庁&ネットワーク
出典:中小企業ネットマガジン


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