東京総研トップへ

元気な企業(最新)

2009年の記事

 

 

 

株式会社ドクターベルツ

 

開発のキーワードは安全・安心・健康・環境

業種:化粧品メーカー
株式会社ドクターベルツ

化粧品メーカーの数は数え切れないほどあるが、その大半が中小企業だ。製品開発にあたっても、それぞれが特徴を出しながら消費者にアピールする商品を作り出している。とりわけ、近年は安全・安心・健康・環境などがキーワードになっているようだ。化学物質を極力減らすなどの工夫を各メーカーとも行っている。

株式会社ドクターベルツ(埼玉県朝霞市)は「健康な肌を維持するための化粧品づくり」を目標にしている。化粧品は化学系の界面活性剤や鉱物オイルなどが使われるケースが多い。しかし石渡悦堯社長は安全性や健康を考えれば、鉱物油や化学薬品は「使わなければ使わないに越したことはない」との考えを常に口にしている。石渡社長は大手化粧品会社の研究所長を務めていただけに、鉱物原料や化学原料が健康上、望ましくないことは身をもって体験している。

1985年、起業するに当たって石渡社長は「皮膚生理学を基本に据えた製品の開発」を基本ポリシーにした。健康的な肌を維持するため、皮膚科学を徹底的に研究した。その中からアトピーやアレルギー肌対応の製品やノンオイル・ノン洗浄剤の洗顔料、ベビー用スキンケア製品などを相次いで開発した。石渡社長のポリシーは、店頭でのカウンセリング販売などで消費者の心を捉えたばかりでなく、大手化粧品メーカーにも浸透し始めており、大手化粧品会社に対して同社の商品をOEM供給するほどになってきた。

「地域」「ライフスタイル」「価値観」などのキーワードも「製品開発には重要なファクター」(石渡社長)である。とくに「地域」は製品開発に重要だ。全国各地の酒や焼酎、キュウリなどのエキスを用いた化粧水や、豆腐やゴマ、柑橘類など和風食材を使った石けん、化粧品も若い女性を中心に人気上昇中だ。こうした製品は地方自治体と連携できるし「場合によっては地域振興にも貢献できる」(同)との思いが強い。

大手化粧品会社が出荷額や売り上げ追求に力を入れる中で、同社は「リピーターを獲得することに専念している」(同)。リピーターが増えれば徐々にではあっても売り上げが増加し利益も増えることになる。さらに、きっちりした仕事をすることで、マーケットに同社の思いが受け入れられれば、経営も安定すると考えている。同社は安全・安心・健康・環境のための製品を開発、提供することで市場の深耕を進めている。


著作者:e-中小企業庁&ネットワーク
出典:中小企業ネットマガジン


著作者の承諾を得て掲載しています。無断転載ご遠慮願います。

 

▲ TOP

2009年の記事に戻る