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2006年の記事

 

 

 

 

 

株式会社永和システムマネジメント

 

■事業転換を進めて自立経営の道を拓く

業種:システム開発
株式会社永和システムマネジメント

ITソフトの世界は日々激変している。千変万化にどう立ち向かうかで企業の浮沈が決まる。システム開発の株式会社永和システムマネジメント(福井市、小山公一郎社長)は、きっぱり「21世紀に成長するには事業転換しかない」と脱下請けを宣言。その大号令が社員の改革意識を高め、自立経営路線を軌道に乗せた。

同社は1980年、福井県内の計算センターを脱し、全国区のコンピュータソフト会社としてスタートした。折からの銀行オンライン化の波に乗って金融機関向けシステム設計で業容を拡大し、病院向け情報化システムで経営基盤を固めた。当初は下請け的な受託業務が主体だったが、技術領域を拡大して顧客密着型の自社開発システムを戦力に加えた。最近では大規模化・複雑化するソ
フト開発に欠かせないオブジェクト(戦略的問題解決)指向の自社ブランドツール「JUDE」を開発して国内外の注目を集め、その自前技術が新規ユーザー開拓に拍車をかける状況となって、自立経営への手応えをつかんだ。

創業以来、同社は新分野のシステム開発を積極的に推進し、技術の幅を広げてきた。ロボット分野の技術はその象徴。同社が開発したロボットプログラム学習教材は全国各地の中学・高校の教材に採用され、05年には教育ロボットの研究開発を目的に産学官連携の「楽習(がくしゅう)とロボット協会」を設立し、今年2月には技術者教育事業として展開する子会社「株式会社アフレル」を設立した。さらに、ソフト開発の現場に「JUDE」の活用を広めるために子会社「株式会社チェンジビジョン」も立ち上げて、新たな顧客戦略を目論むなど、ソフト・サービス分野のビジネスモデルの創造には極めて意欲的だ。

一貫して攻めの経営に徹している。掛け声だけではない。事業改善のために毎年、売り上げの5%の資金を投入し、若手の発想を取り入れ、日進月歩の変化に敏感な社風を作り上げてきた。そこには、「下請けの利益より、自らの技術と市場から得る利益こそ企業の力」(小山社長)が胸のうちにある。


著作者:e-中小企業庁&ネットワーク
出典:中小企業ネットマガジン


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