(有)ファッションキャンディ
■地域のオンリーワン企業を目指す!伝統の味を現代風に
業種:チョコレート菓子製造
(有)ファッションキャンディ
「小さくても希少価値のある、ダイヤモンドのようなオンリーワン企業を目指す」をモットーに企業家としての夢を追ってきたのは、沖縄県で伝統と現代の味を巧みにミックスさせて新しいチョコレート菓子をヒットさせた「(有)ファッションキャンディ」(沖縄県宜野湾市、従業員数105名)の女性リーダー、知念律子社長。
沖縄県の有力産業である観光産業。年間の観光客数はおよそ450万人とも言われるが、おみやげ品の側面から見ると思わぬ現実にぶつかる。大半が県外で作られているということだ。
チョコレート菓子で独自の市場を築いてきた知念社長。沖縄の誇りと愛着では決して誰にも負けない。沖縄県産の新しいお菓子を何としてでも生み出したいと考え抜いた末に思い浮かんだのが、沖縄名産のお菓子「ちんすこう」にチョコレートをかけ合わせるという発想であった。2年の歳月をかけた開発の結果、誕生したのがニュールックのお菓子「ちんすこうショコラ」だった。
ちんすこうをチョコレートでコーティングしたもので、若い観光客の心をつかみ、またたく間にヒット商品となった。言わばコロンブスの卵である。何事も当たってみればあれこれと人は言うが、伝統の味にチョコレートをプラスしてモダンなお菓子を産むという柔らかな発想は、見事にお菓子の新しい鉱脈を掘り当てたのである。
同社では、ちんすこうに止まらず、更に特産の泡盛、黒糖、パイナップルを生かしたチョコレート菓子の商品化を推し進めている。
知念社長は自然体である。「好きなことをやって(会社経営も)こうなった。商品も自分が本当に好きなもの。自分が好きで欲しいからこそ、人様も欲しがるのではないかというとても単純な発想」と率直だ。消費者の目線で商品化を図り、経営の基本を顧客本位に置く。顧客が何を求めているかという徹底した顧客志向があってこそ出来ることである。
伝統の味に、最先端のセンスをミックスさせて成功させた同社。独創精神を基礎に、次は沖縄から全国を視野に入れ始めている。
著作者:e-中小企業庁&ネットワーク
出典:中小企業ネットマガジン
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