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2010年の記事

 

 

 

(株)フィギュアネット

■ネットを駆使し世界中から電子部品調達

業種:電子部品の販売
(株)フィギュアネット

通常の商社が電子部品を販売するやり方とは異なり、インターネットを使って世界規模で調達し販売する―まさにネット時代を象徴する経営で元気な企業がある。フィギュアネット(横浜市)がそれで、社長の島崎ふみひこ氏は大手電機メーカーの社員時代、部品入手で苦い経験をしたことを生かし、独立して新境地を開いている。

ネット販売はビジネスモデルとしては一見単純で素人目には簡単にできそうな分野だが、実は大変難しい業務だ。ビジネスのマッチングにおいてはリスクを回避する「目利き力」が大切になる。加えてモノ作りは地道な努力の積み重ねの上に成り立つ、信用力第一の分野だ。島崎社長は「どんなに小さな案件でも誠心誠意対応することが大切」と肝に銘じている。

起業して約9年。現在は個人・小規模事業者(SOHO)の範疇に入る企業だが、国内外で15,000社の企業と取引するまでに成長している。不況の真っただ中にあっても「今まで取引のなかった企業とも話ができる」(同)と世の中のピンチをチャンスととらえてビジネスに臨む。

同社の特徴はまず、生産中止品、半端品など入手困難な部品や急に必要となった部品を世界中から探して供給すること。メーカーからの注文は24時間電子メールで受け付ける。注文を受けてから平均3日以内で製品を納入できる。欧米からの調達でも約1週間で届けられる体制を整えている。

同社は部品調達先のデータを徹底管理し納期遅れ、注文品と異なるものが届くといったトラブルを防止する工夫をしている。製品の質が劣る会社はブラックリスト化する。こうしたトラブル軽減対策が同社のビジネスモデルの特徴だ。

一方並行してメーカーの電子部品の余剰在庫リストを預かり、これを世界市場に流通させて購入先を見つけるサービスも開拓している。「メーカーの在庫調整が落ち着けば弊社のニーズも高まる。それまでは辛抱して営業力を高めたい」とし、未開拓の同分野も拡大する考え。「電子部品のお助け隊」(同)として将来は株式公開を目指すという。


著作者:e-中小企業庁&ネットワーク
出典:中小企業ネットマガジン


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