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2009年の記事

 

 

 

深中メッキ工業(株)

 

下町でビジネススクールを!

業種:メッキ工業
深中メッキ工業(株)

見たこともないピカピカの5円玉が目の前に置かれた。東京都墨田区の深中メッキ工業(株)の一室。金属を美しくすることからメッキは始まる。これもメッキの技術だという。

11年前に携帯電話に使う電池の表面のふたにメッキすることに成功した。
1000分の5ミリの凹凸でも液漏れを起こしてしまうような繊細な部分。会社に最新設備はない。その分、「創意工夫はどこにも負けない」という強い想いがある。どんなに薄いメッキでも10年以上錆びることはないという。

他社が真似できないようなメッキを手がけ、今では世界シェアほぼ100%の製品もある。サラリーマン出身の深田社長は会社を継ぐ時に技術を一から勉強をして人一倍の努力を重ねここまできた。そんな彼がもう一つこだわっていることが人材の育成だ。

中小企業後継者などを対象にした下町のビジネススクール「フロンティアすみだ塾」の創設者の1人。中小企業経営者の大きな悩みは後継者難。なんとか地域の中小企業を守りたいとの想いで始めた。

1人30分にも及ぶ自己紹介からカリキュラムはスタートする。シュミレーションゲームや事例研究、最後はプレゼンテーションとなる。今や70人近くになったOBとの交流も活発だ。

最初は親である社長に言われたからと半信半疑で入ってくる塾生がほとんど。しかし、進むにつれ今まで経験のない刺激を受け、気づきがあり、1年間で見違えるような目の輝きになっていく。「社長業が楽しくなった」「思考力とコミュニケーション力がついた」「考え方が180度変わった」。深田社長は少しずつ変わっていく経営者の卵を応援できる喜びを感じている。 


著作者:e-中小企業庁&ネットワーク
出典:中小企業ネットマガジン


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