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2003年の記事

 

 

 

 

 

アイ・ディー・コーポレーション(株)

 

廃タイヤのリサイクルに挑むアイデア異業種集団!
業種:廃タイヤのリサイクル
アイ・ディー・コーポレーション(株)

「目線の違う異業種仲間の集まりだからこそ、斬新なアイデアが生まれた。それが時代に合った事業になると確信し、諦めずに取り組んできた結果、光が見えてきた」と明るい表情で語るのは、異業種交流のメリットを生かした経営展開に自信を深める「アイ・ディー・コーポレーション(株)」(山梨県境川村、従業員7人)の有泉社長。

同社は、平成8年に有泉社長を中心とする友人、知人の異業種交流仲間を発展させ、そのアイデアを実現する目的で設立された。集まった仲間は不動産業、飲食業、建設業、サービス業などで、自営業者もサラリーマンもいた。異業種の色々な観点で議論するのが同社の持ち味だが、狙いは「社会に役立つ環境分野の事業」という点では認識が一致している。

使用済みタイヤが産業廃棄物として環境汚染の原因になっている折、地元の山梨県は温泉が多く、湯を沸かすのに廃タイヤが燃やされていることから、新技術のアイデアが生まれた。

同社が着目したのは、廃タイヤの燃え残り(焼却残渣)に含まれるカーボンブラック。この成分を顆粒固形加工する技術を確立し、そこから環境にマッチ
した色合いが出せるコンクリート景観調和剤や、耐久性向上・騒音低減効果のあるアスファルト添加剤を開発することに成功した。これによって、大半が廃棄物として最終処理されてきた廃タイヤの再利用に一石を投じ、環境問題に貢献する新技術として高い評価を受けている。

当初は、製造を外部に委託していたため、生産に限界があったが、経営革新法の承認を受けたことを機に、自社工場を建設して製品の量産化に踏み切り、現在では大手商社とも販売提携して全国展開中。さらに地元大学との産学連携で技術領域を広げた製品開発にも取り組んでいる。

年間約100万トン・1億2000万本が発生するといわれる使用済みタイヤ。その再利用という大テーマに挑む同社は、「環境問題で社会貢献するための研究開発型企業」と技術の蓄積を強調する。単に異業種集団というだけで伸びている訳ではない!


著作者:e-中小企業庁&ネットワーク
出典:中小企業ネットマガジン


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