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2006年の記事

 

 

 

 

 

株式会社光コム

 

■世界一の“光コム企業”を目指すベンチャー

業種:光周波数コム発生器開発
株式会社光コム

未来産業の光通信分野では、ブロードバンド(高速大容量)の進展とともに、高精度の光計測と光源が必要とされている。そのトレンドを見越して光コム(光周波数コム発生器)技術を事業化し、4年程前に創業した株式会社光コム(東京都目黒区、朝枝剛社長)は、新技術名を社名に刻んで知名度を上げ、世界一の光コム企業を目指して勢いづいている。

同社は2002年、東京工業大学発ベンチャーの「株式会社光コム研究所」として創業した。当時、同大学院の研究室助手だった興梠(こうろぎ)元伸常務が「光コム」という概念を生み出し、その研究成果を事業化するために起業した。その直後に、興梠常務が技術を担当し、企業経営の経験のある朝枝剛氏を社長に招聘して戦略・体制を整えた。光コム技術は直ちに光産業や通信業界のプロの目に止まり、独自に開催するセミナーにも人気が集って、その都度ユーザー層は拡大した。事業拡大に勢いが出てきたことを背景に、この7月からは社名を「株式会社光コム」に変更し、経営の第2ラウンド入りを宣言したところだ。

光コムとは、別の領域と思われていた光パルス発生技術と光周波数安定化技術を融合したもの。この技術を使えば、数百テラヘルツの光を電磁波として制御でき、光通信のデータ転送を高速化した超ブロードバンド化も可能になる。最初の応用分野は光周波数を正確に決める光計測器。ここで実績をあげた同社は、光通信用光源や光の波形や周波数を制御する光シンセサイザーなども実用化した。いずれも未知数の市場性を持つ製品群なだけに、周囲の期待も大きい。

何とも頼もしいのは、突出した技術を強みにしていること。その技術力で、創業間もない新生企業ながら、「波長(λ)を越える光周波数(f)の時代を拓く」(朝枝社長)と自信満々。勢いづく未開技術への挑戦から目が離せない。   



著作者:e-中小企業庁&ネットワーク
出典:中小企業ネットマガジン


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