(株)マネジメントパートナーズ
■「多彩な"士業"の面々が中小企業・事業再生に挑む」
業種:企業支援
(株)マネジメントパートナーズ
300万社とも400万社ともいわれる我が国中小企業の7、8割は赤字経営に陥っている。それら水面下の中小企業に対し、救いの手を差し伸べるのがマネジメントパートナーズ(東京、酒井篤司社長)の仕事となる。中小企業診断士、税理士、公認会計士、弁護士、司法書士など、いわゆる士(さむらい)業の人たちで結成する"さむらいチーム"が東奔西走して、苦境にあえぐ中小企業者を水面上に引き上げている。
同社は大手商社の金属畑に長く勤めた酒井社長が、51歳で早期退職した翌年の2010年に設立した。酒井社長は「商社時代は大手鉄鋼メーカーなどが取引先で、中小企業との接点は少なかったが、中小企業に興味があり、35歳の時に中小企業診断士の資格を取得した。いずれ独立して中小企業に関わる仕事をやってみたいと、ずっと思っていた」と振り返る。特に「事業再生が究極のコンサルに思えた」ことから、窮地にある中小企業の再生支援を主力業務に据えた。
『経済自殺を減らそう』との理念を掲げて立ち上がった同社に、理念に賛同した士業の精鋭が集まった。士業に長年携わっていると、一度や二度は中小企業経営者の自殺に遭遇するので、「何とかしなければ」との思いを抱く人が少なくないのだ。現在、約60人のサムライたちが、原則として3人一組のチームを編成し、支援先企業に入り込み、経営者との二人三脚による事業再生に取り組んでいる。
設立から4年間で、東日本を中心に、機械・金属、食品などの製造・加工会社、農林水産業、百貨店・ネット販売など流通業者から、土木建設、不動産、旅館・ホテル、運送、人材派遣、産廃業といった各種サービス業まで、多種多様な100社以上の再生を成し遂げたという。そうした実績を踏まえ、経営改善計画策定や実行支援のノウハウを集約した「おかげで助かったプログラム」を、会計事務所などの経営革新等支援機関に提供する新事業にも乗り出した。
酒井社長は「日々の業務を通して、中小企業の再生には、企業を中から変えていくのと併せて、金融機関との連携強化が欠かせず、内部と外部の両方の取り組みが大切だと改めて実感した」と話す。そんな思いから、内と外を橋渡しするような取り組みにも着目し、「事業再生に関わる付加的な事業、例えば再生ファンドや不動産の取り扱いなど、提供できる機能を増やしたい」と支援メニューの品揃えに意欲を示す。中小企業専門、それも事業再生に照準を合わせた稀有なコンサルファームが、先行き、一段とパワーアップし、活躍する舞台は大きく広がりそうだ。
著作者:e-中小企業庁&ネットワーク
出典:中小企業ネットマガジン
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