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(株)マーク

 

“一歩先を行く開発”で伸びる光学部品メーカー!
業種:光学部品メーカー
(株)マーク

「製品開発は常にゼロからの出発だ。リスクを背負いながら、人に喜ばれる新しい価値を生み出すことにチャレンジし続けたい」と語るのは、新たな技術分野を切り開いて、“既存事業に安住しない経営”で業績を伸ばしている光学部品メーカー、「(株)マーク」(山形県長井市、従業員240人)の中島社長。

同社は昭和40年に現在の中島社長が創業した。当初は精密機械に属する高精度の電気計器類を主流に技術力を誇っていたが、創業10年を過ぎた頃に転機が訪れた。IC化やデジタル化の波に押され、それまでの主力製品は瞬く間に需要が激減。言わば日進月歩の技術革新に押され、主力製品が時代遅れとなったのである。

経営危機に直面し、追い詰められた社長は、「機械部品はいずれデジタルに代わるが、レンズだけは時代に左右されず、今後も残る」と読み、昭和55年頃から光学部品メーカーに転換、生き残りを図った。その必死の技術開発がLD(レーザーディスク)用のレンズであった。一から技術を積み上げ、執念で開発を成し遂げた。この製品群は、今や業界屈指の存在となり、同社の「光」技術を広める出発点ともなった。

その後は、球面レンズやプリズム、ミラーなどへと技術領域を広げ、ファクスやレーザープリンター、DVD(デジタル多用途ディスク)用などの市場を開拓したほか、球面レンズ数枚分の機能を持ち、デジタル機器の小型化に欠かせない非球面レンズをいち早く開発して海外からも注目されるなど、新たな事業分野を切り開いている。

同社がこれからの飛躍を期して力を入れているのが、青色LED(発光ダイオード)分野である。次世代DVDへの活用や、蛍光灯に変わる照明として、道路照明や植物栽培への利用が期待されている未来技術でもあり、次なる夢の具体化を図りつつある。

技術革新の時代は、チャンスと落とし穴が隣り合わせである。その荒波を乗り越えてきた中島社長は「変化こそ常態。だから一歩先を行く技術開発が重要」と言い切る。その根底にあるのは、人並みではない“貪欲なチャレンジ精神”に他ならない!


著作者:e-中小企業庁&ネットワーク
出典:中小企業ネットマガジン


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