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2004年の記事

 

 

 

ミサキ電機

 

独自の多品種少量生産で競争力アップ!
業種:照明機器メーカー
ミサキ電機

「3K(きつい・汚い・危険)と付加価値を生まない仕事、生きがいを感じない仕事は自動化した。それ以外のことは人間の手でやったほうが生きがいを感じる。」と言うのは、自動化と人手を最適な形で取り入れて独自の効率的多品種少量生産方式を開発したミサキ電機。(兵庫県五色町、従業員数約200名)の岬会長。

昭和46年創業の同社は、淡路島に主力工場を持つ照明器具・情報セキュリティー器具メーカーで、ホテルやホールのシャンデリア、住宅用の天井灯・門灯をはじめ、明石海峡大橋・高速道路の道路照明などの照明器具と、球場や競技場のスコアボード、入退室管理システムなどの情報セキュリティー機器をあわせて、1,700種類もの製品を生産している。

同社では、非効率が泣き所の多品種少量生産を改善するために、「トヨタ」の生産ノウハウを活用し、作業効率と安全性を徹底的に追求した合理的なシステムを開発した。倉庫からは自動的に部品が取り出され、無人の搬入車が工場の生産ラインへと運んで行く。人が殆どいない倉庫に対し、逆に組立工場では人が多い。少量生産には、機械化は却ってコスト高になるためだ。

同社の生産管理システムは、工場内だけでなく得意先の大手企業ともデジタル通信ネットで繋がっており、販売の即時管理を行い、生産のリードタイムを短縮し、在庫削減を実現。全国の在庫状況を見ながら自動的に次の生産計画が立てられて行く。岬会長は、同社のシステムについて、「長期計画で構想を工場造成時からやらないとできない。」と語る。共同開発したトヨタは、「他では真似ることはできない、一品一様のもの。」と話す。 

同社は、これまで培った技術と現行設備を生かせる新製品開発にも積極的に取り組んでいる。岬会長は「今後は、自社独自開発の製品を全体の半分位まで持って行きたい。」と語る。効率的な多品種少量戦略ですき間市場を狙う同社の機敏な経営戦略は、これからますます花開こうとしている。


著作者:e-中小企業庁&ネットワーク
出典:中小企業ネットマガジン


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