沖縄子育て良品(株)
■「母と子にやさしい商品を」
業種:食品・化粧品・雑貨
沖縄子育て良品(株)
中小企業の女性経営者には共通していると思われる点がある。男性経営者に勝るとも劣らないそのパワーとエネルギーだ。しかも湧き出る泉のようにこれが自然に外に表れるから、本人が一生懸命汗をかいて、という風にも見えない場合が多い。こうしたパワーあふれる女性経営者が全国各地で個性的な企業を創る事例が増えている。
沖縄県南風原町の沖縄子育て良品(株)の山本香社長もその一人だ。19歳で宇都宮市から沖縄に移り住み、地元企業にアルバイト入社して16年ほど働いた後、会社を平成16年に立ち上げた。社名からも分かるように、「お母さん目線」に立ち、沖縄の素材を活用した母と子にやさしい商品を開発・販売している。商品は食品・化粧品・雑貨などである。
起業したきっかけがある。末息子がまだ8カ月でアトピー症状となり、アトピーをケアする商品を沖縄で探したものの見つからない。それではと、自分が使わせたいものを自ら作ろうと3人の子を育てながら開発した。自分の使いたいものも含め、沖縄野菜を用いたベビー食やノンカフェインの沖縄風健康ハーブティ、スキンケア化粧品などオリジナル商品はすでに50前後に上る。
特徴は会社設立以降も企画・開発品は「試作段階からすべて自分の手で行う」(山本社長)こと。使ってみたいものを考えていくと商品のアイデアが次々に浮かぶと言い、今後商品化したいものが「いっぱいある」(同)。「時間が足りない」(同)とも微笑む。しかも堅実なのは、開発の前段で販路を確保すると同時に、生産依頼する工場の生産担当者とも密に相談し、良好な協力関係を築いていることだ。
今年2月にそれまで那覇市内にあった事務所・店舗を隣町の南風原町に移転した。移転はもう少し先の予定だったが、適地があったので即決した。そこではセミナールーム、ベビーマッサージ教室などを設け、地元の専門家にも使ってもらい「情報発信をどんどんしていける店舗にしたい」(同)と語る。エネ
ルギッシュで明るく、人脈も広い。こんなタイプの経営者がこれから地域、そして日本の活性化を促していくのだろう。
著作者:e-中小企業庁&ネットワーク
出典:中小企業ネットマガジン
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