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(株)沖縄特産販売

■「玉ねぎや沖縄産果物を加工し全国販売」

業種:沖縄産食品の加工・販売
(株)沖縄特産販売

不揃いで規格外の果物や野菜をスーパーで安売りする光景が時々見られるが、これらを健康食品やお菓子などに加工して全国販売を行っている中小企業が沖縄にある。(株)沖縄特産販売(沖縄県豊見城市)がそれで、素材については沖縄の特産物が中心だが、県外にも積極的に提供してくれるところも出るなど地域的な連携も広がっている。

「沖縄の素材を使いマーケットに乗らない青果物や農産物を加工して、飲料やお菓子の市場に出すことが私の仕事」と與那覇仁社長はいう。なぜなら「沖縄の農作物について1から1を作る、というだけでは限界があるからで、付加価値をつけて販売していくことが極めて大事なこと」と説明する。

同社はまず沖縄特産のフルーツに目をつけた。みかんの一種で野生種としては唯一食べられるシークヮーサー(和名=ヒラミレモン)が主力で、飲料、ぽんず、ジャムなどに加工し全国に販売している。このほかマンゴー、パイナップルなどへと商品陣容を徐々に増やしてきた。従業員38人、業績も堅実に伸ばしている。

與那覇社長はフルーツ系中心に進めてきたビジネスを、「規格外で流通せず捨てられていく野菜もある」と目を今度は野菜に向けた。野菜のうちでも玉ねぎのチップスならお菓子の市場でいけそうだ、と判断した同社長は、次に規格外の玉ねぎを安定供給してくれるところを必死に探した。沖縄には残念ながらまとまった産地はなかった。そんな時偶然見ていた衛星テレビで、淡路島の農家の人たちが玉ねぎの販売先を探していることを知り、さっそく連絡を取り淡路島に何回か出向いて話し合った。

こうして玉ねぎの仕入れに自信を持った同社長はお菓子の新商品「オニオンチップス」を開発、全国販売に乗り出そうとしている。この間、マーケティング中心に中小企業基盤整備機構沖縄事務所の農商工連携事業を活用し「すべて自力でやるより専門家のアドバイスなどを得て新事業を推進しやすくなった」と語る。沖縄の北部にある離島でも玉ねぎを生産しているとの情報ももらい、沖縄産にもトライしようかとも考えている。(編集子)


著作者:e-中小企業庁&ネットワーク
出典:中小企業ネットマガジン


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