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2006年の記事

 

 

 

 

 

株式会社ライクスタカギ

 

■ユニーク豆腐で活路を拓く

業種:新しい豆腐の開発・製造
株式会社ライクスタカギ

冬は鍋物、夏は冷奴と日本の食卓に欠かせない豆腐。古くから日本人にとって身近な食材であるばかりでなく、最近では健康志向の高まりから幅広い世代に支持されている。こうした中で、積極的な新製品開発を通じて、食文化の創造に寄与し、社会に貢献する企業として成長を遂げてきた豆腐製造業者が、株式会社ライクスタカギ(岐阜県可児市、小林正芳社長)である。

同社は1948年の創業以来、豆腐・油揚げ等の製造を手掛けてきたが、1990年前後から量販店を中心に価格競争が激化してきたことから、製品差別化と新たな販路の構築を目指して、新製品開発に精力的に取り組んだ。その結果、世界で初めてフリーズドライ(FD)豆腐の開発に成功するとともに、冷凍豆腐も開発。これらの技術的な課題は他社との共同研究等により克服し、また、その
技術を活かして、「健やか豆腐」の製品化を実現した。同製品は、血糖値の低下や整腸作用の効果が認められている「難消化性デキストリン」を含み、2000年に特定保健用食品の表示許可(食後血糖値上昇の抑制)を取得している。

「健やか豆腐」の開発・製造はスムーズに進んだものの、販路構築には苦労した。当初、「日配品」としてスーパー等の豆腐売場の陳列棚で販売していたが、価格が高いためなかなか受け入れてもらえず、結局、販売開始から1〜2年で撤退を余儀なくされた。こうした苦い経験を踏まえ、現在は、大手食品メーカーが手掛ける宅配事業の商品ラインナップに載せて、特定の顧客向けに販売している。この宅配サービスは、多少価格が高くても「良質でおいしく、健康にもよい食品」を求める「健康志向」の強い消費者がターゲットである。このため「宅配」への切換えは成功し、「健やか豆腐」の販売は拡大してきている。

これまでFD豆腐や冷凍豆腐をはじめ、緑黄色野菜を使った「色つき豆腐」、特定保健用食品「健やか豆腐」等さまざまな豆腐を開発してきた同社だが、今後も幅広い顧客に支持される「新しくておいしい」豆腐作りが期待される。


著作者:e-中小企業庁&ネットワーク
出典:中小企業ネットマガジン


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