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2006年の記事

 

 

 

 

 

レキオファーマ(株)

 

■「沖縄の自立」への熱い思いを新薬開発で実現

業種:医療用新薬の開発
レキオファーマ(株)


大企業でも難しい医療用新薬の開発。17年の歳月をかけ、それを成し遂げたベンチャー企業が沖縄にある。成人の三人に一人が悩んでいると言われる痔の中で最も多い内痔核(いぼ痔)を、手術することなく注射だけで治療する新薬「ジオン」を開発したのは、従業員10名足らずのレキオファーマ(株)(沖縄県那覇市)。「沖縄の自立のために沖縄から世界に発信する産業を興すこと」沖縄本島最南端にある糸満市出身の社長の思いが新薬開発という形で実現した。

新薬開発のきっかけとなったのは、大学時代の先輩が中国から持ち帰った痔の薬「消痔霊」。注射のアンプルに入った10ccの白い液体、この製品の小ささをみて流通コストを抑えられる付加価値の高い商品として離島の沖縄にはぴったりの製品だと確信し、事業化に取組んだ。開発を始めてみると、消痔霊は長期保存すると中身が沈殿する問題を抱えていることが判明し、社長はその品質改良に自分で取組んだ。薬学の素養があるわけではなく、専門書を読み漁り、研究者に助言を受け、ベランダで試験管を振り続けた。そして沈殿しない条件を探り当てることに成功。他社の参入を抑えられるように安定性の高い製造法として日本を含む16カ国で特許を取得した。  

その後、三菱ウェルファーマ(株)と共同開発契約を締結し、開発資金を導入。製品化が一気にスピードアップされ、日本で初めてベンチャー企業が共同開発した医薬品が販売されることとなった。シーズの発見は当社で行い、製造技術の開発や効果を検証し特許を取得する。ある段階からの製品開発は資金も組織力も、技術力もある大手との連携するというビジネスを確立したと社長は言う。第二、第三の「ジオン」を求めて今も新たなシーズを発掘している。

当社は、更なる事業の拡大を目指して株式上場を準備中である。
近年、新興株式市場の活性化に伴い、株式公開を目指す中小企業が増加しており、金融機関も様々なサポートを行っている。その中で、中小企業専門の金融機関である商工中金は、レキオファーマ社のような株式公開を目指す中小企業のために、融資による支援はもちろんのこと、投資事業組合を通じた株式引受を積極的に行っており、直接・間接両面での資金調達ニーズに対応している。

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