(株)ロボリューション
■「ロボットで新ビジネスモデル」
業種:ロボット企画・開発・運用
(株)ロボリューション
ロボットは各種サービスビジネスなどさまざまな分野への応用、導入が期待されるわが国期待の分野。中小企業にも「食」分野、デモ用など特色あるロボットを製造するところもある。ただ大手企業のロボット開発プロジェクトのコンサルテーションなどを手がけ、大手企業からも頼りにされているところはそんなに多くないだろう。
大阪府高石市に本社を構える(株)ロボリューション(小西康晴社長)は、大手企業のロボット開発プロジェクトを次々と手掛けるなど、異彩を放つロボットベンチャーだ。同社はロボットを製造しているわけではなく、ロボットビジネスを提示、コンサルを行う。ただコンサルといっても一般的なコンサルではない。依頼先の業務内容に合わせたロボット企画・開発、運用などを総合的に請け負うし、さらにプロジェクトマネジメントの役割も担う。
小西社長は2006年6月に起業する前年まで村田製作所でロボット開発に携わってきた。入社直後に新規テーマの担当になり、関係部署からロボットを利用する上でのニーズを聞き出す仕事や取りまとめを行った。「社内広報としての役割を担いながらシステム設計から工法の確立まで幅広い業務をこなした」(同)。
この時の経験を生かし、これをそのままビジネスモデルにして起業したのが同社だ。例えば、大和ハウス工業の「住宅床下点検ロボット」の開発では、技術調査から要求仕様の取りまとめ、運用マニュアルの作成まで行った。ここまで幅広い業務をこなす中小企業は極めて珍しい。このため大手企業でさえ同社に相談するようになっている。
同社長は会社を興す直前までは、なかなか技術者志向から抜け出せず、ロボットを作ることへのこだわりがあった。しかし優れた要素技術が豊富にあることに気づき、要素技術メーカーとロボットを使いたいサービス事業者を結びつけてロボットを提案する、新たなコンサル業務を見出した。わが国のロボットの用途開発では同社のような、要素技術メーカーと利用者をつなぐ役割が、ますます貴重になると思われる。
著作者:e-中小企業庁&ネットワーク
出典:中小企業ネットマガジン
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