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2011年の記事

 

 

 

(株)信光社

■「人工サファイアで工業製品」

業種:合成宝石製造
(株)信光社


人工サファイアの工業製品などを手掛ける(株)信光社(横浜市、米澤勝之社長)は今、「うれしい悲鳴をあげている」(中村範行営業部長)。これは省エネ、節電に世の関心が高まる中、LED(発光ダイオード)の需要が急増、このLEDの基板に使われるサファイア基板の受注が急拡大しているためだ。

昭和22年の創業以来、同社はサファイアを柱とした合成宝石製造一筋に歩んだ。創業後20年余を経て時計用サファイア円板を生産販売し始めた頃から、人工サファイアの増産に拍車がかかり始める。「日本のスイスといわれるような、精密産業に役に立てる工業用品を作りたい」と。

サファイアはダイヤモンドの次に硬い硬度を持ち、傷がつきにくく、中・高級腕時計の窓材にも使われる。同社はスイスの高級時計ブランド、ロレックスの窓材に使われるサファイアの3分の2を供給するなど、ほとんどの内外有名メーカーに採用されている。サファイア原石生産では今や日本一だ。

同社の特徴の一つは「高い技術が要求されるニッチな事業分野で、ナンバーワンの地位を確保する」こと。例えば、ルチルプリズム。数億円市場といわれる分野だが、ルチル単結晶は屈折率が高いため分光プリズムなどの光学アプリケーションに適し、同社は結晶欠陥の少ない同単結晶を製造・加工、ルチル原石生産で世界一の実績を持つ。

「最先端技術にチャレンジし、国内外問わずグローバルな活動をする」のが同社の真骨頂。平成18年には中小企業庁の「元気なモノづくり中小企業300社」に選ばれ、翌年には「ファラデー効果を利用した光ファイバーセンサ」で神奈川県工業技術開発奨励賞を受賞。「信は万事の本なり」の経営理念に沿い、事業のすべての面で「信用・信頼・信義」を尊重する経営を果敢に追う。


著作者:e-中小企業庁&ネットワーク
出典:中小企業ネットマガジン


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