ストラパック(株)
■ユーザーに教わる!徹底した“顧客第一主義”の経営
業種:梱包機械メーカー
ストラパック(株)
「お客様一人一人の意見やクレームにこそ経営の原点がある。それが製品改良、用途開発を生み、新たな顧客開拓につながる。お客様の声はイコール利益」と語るのは、顧客第一主義を貫き、業界トップの座を築いた梱包機械メーカー「ストラパック(株)」(東京都港区、従業員225人)の下島社長。
産業界には顧客重視を掲げる企業は数多いが、同社は「一にも二にもお客様のために働く」、「お客様の要求を全てに優先させる」、「迷った時はお客様の立場で考えて判断する」という徹底振り。精神論に止まらず、それを経営実務に取り込んでいるのが特徴である。
昭和35年に梱包資材店からスタートした同社が、昭和39年に自動梱包機の販売を始めたのも、梱包作業の自動化を求めるお客様の声が背景にあったからだという。ユーザーが増えれば増えるほど、お客様の要望も多岐多様となり、「販売するだけでは機械に対するクレームに対応出来ない」と判断、昭和44年末、本格的にメーカー参入、製販一体化体制を確立し、社名も現社名に変更
した。
終始一貫しているのは、代理店任せにしない顧客対応である。ユーザーのクレームを直接営業所に集中させ、営業マンや技術担当者が修理や点検を行う。代理店をバックアップすると同時に、クレーム処理に関する伝票を原因別に分け、生産、開発部門にも回して、製品の改善、改良を徹底させるのである。これにより、年間1万件もの伝票が作成され、それが次の新製品を生み、新規
顧客の獲得へとつながっているという。
プラスチックのバンドを自動的に括り付けて荷造りするストラパック自動梱包機は、現在では約2,000種類に及ぶ。この面では業界最多である。それは“花束”から“鋼板”まで多種多様な分野で使われ、その累積生産台数は実に25万台にも達する。今後、同社では、自動化の範囲を広げ、荷造り作業と物流作業のライン化、システム化に取り組む方針だという。
この「包装・物流のシステムメーカー」指向、実はユーザーの声でもある。“顧客第一主義”を掲げる同社の次なる経営戦略も、どうやらこの点を踏まえたものとなることは間違いない。
著作者:e-中小企業庁&ネットワーク
出典:中小企業ネットマガジン
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