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2011年の記事

 

 

 

(株)サンプラス

■「単独では生き残れない」

業種:家庭用金物・荒物、住居収納用品などの問屋
(株)サンプラス


家庭用金物・荒物、住居収納用品などを扱う商社(問屋)は元々、規模が小さく、しかも数が多い。「異形物、不定形」という商品特性から、こうした形態になる。富山市に本社を置く(株)サンプラス(小池博文社長)は、一度も赤字を経験することなく北陸地域のナンバーワン商社(問屋)になった。

その秘けつは小池社長の生き残りにかけた知恵と工夫があったためだ。まず「単独で、しかも北陸だけでやっていけば先行き、間違いなく落ち込む」と、他社との協業を模索。本体から分離独立した物流部門の会社が北海道・東北・関東および中国・四国での卸販売をそれぞれ手掛ける地場有力問屋2社と協業し、各社の地盤とする地域ごとに物流・販売の相互活用を図った。

共同販売会社も3社共同出資で設立。「地域を超えたネットワークができ、単独で行うよりもはるかにコスト効率が高まった」という。さらに経営面では「徹底した効率経営を目指した」。このため在庫、物流、営業マンの質という「問屋の3本柱」を総洗いした。これについて、中小機構北陸支部に出向いて相談し、さっそく専門家派遣事業の支援を受けた。

営業マンの意識改善を図るため「売れ残っている商品の在庫を直接見せ」と、その原因を追い求めた。商品力強化では商品入れ替え時に、新しい商材をできるだけ投入、問屋、販売店双方の売り上げ増を図った。販売店も新規売り上げを増やす目標があり、これにマッチした提案である。

「受け身の営業から主体的な営業へ」と小池社長の目標とする経営路線は今も前進している。本社内にはホームセンターの売り場を想定した商品陳列棚が立ち並ぶ。また、事業承継を円滑に進めるため「2015年に社長は交代する」と社員に宣言した。本人はその時65歳になるが、後継者になる予定の子息が40歳に。現社長が社長就任した時と同年齢での就任になる。チャレンジ魂と盤石な経営体制は、今後の堅調な航路を予感させる。


著作者:e-中小企業庁&ネットワーク
出典:中小企業ネットマガジン


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