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2004年の記事

(株)八木研

 

仏壇をリニューアル!ライフスタイルに合わせて大胆に!
業種:現代仏壇
(株)八木研

「世の中が変わろうと、ライフスタイルが変わろうと、こちらは変わろうとしなかった。それを思い切って変え、非常に自由になった」と、大胆に“自由化宣言”するのは、「現代仏壇」を標榜し、仏壇業界で異色の経営路線を走る「(株)八木研」(大阪市、従業員数78名)の八木社長。

元々は研磨剤メーカーだった同社が創業したのは昭和7年。戦後、取引先を金物店や仏具店にも広げ、着実に業績を伸ばしていたが、その際に旧態依然とした仏具業界に着目。昭和51年に業種転換し、仏具の企画開発企業として業界参入した。

昭和59年、従来の仏壇との折衷型である「自由仏壇」を発売、更に平成3年に本格的「現代仏壇」を市場に出し、一躍、脚光を浴びた。入社以来、「現代仏壇」のコンセプトづくり、販売戦略に関わった八木社長は、平成6年に3代目社長に就任すると、「現代生活にそのまま溶け込む仏壇・仏具」を目指し、家具調の「現代仏壇」(登録商標)の企画・販売を本格化し、業績を伸ばした。

後発参入であった同社は、それ故、業界の伝統・慣習・常識にとらわれない自由な発想と顧客ニーズを捉えた製品開発に挑み続けた。居住空間の洋風化、マンション世帯の増加、無宗派層の増大といった現代日本人のライフスタイルの変化をいち早く捉え、「宗教、宗派にとらわれずに自由に故人を想う“祈りの場”」をコンセプトに製品づくりを進めた。その結果、これまでのイメージを一新した仏壇・仏具を次々と世に送り出した。

社内の経営資源を製品企画に集中しつつ、製作は国内・海外の一流家具メーカーに外注し、イタリア、デンマークデザインの製品をシリーズ開発、マンションやリビングの一室に置いても違和感のない家具調仏壇を次々と商品化した。東京は銀座、成城、関西は難波、神戸など、全国の主要都市に6つの直営販売店を次々と開き、市場にも直接アピールするなど、販売手法も型破りだった。

「当社の家具調仏壇のシェアはまだ6%程度。今後10年で5割にまで拡大したい」と社長の鼻息は荒い。同社の絶えざる市場革新、経営革新への挑戦はこれからもまだまだ続く。


著作者:e-中小企業庁&ネットワーク
出典:中小企業ネットマガジン


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