株式会社エール
■人の出会いで経営革新
業種:映像制作
株式会社エール
原材料高、石油高、アメリカ発金融危機が日本経済を直撃し、まだ、立ち直り始めたばかりの企業業績を直撃。特に中小企業・中堅企業の打撃は深刻だ。消費者のマインドは冷え込み、企業経営者の景気に対する見方もシビアだ。
そんな中、気を吐く会社が株式会社エールである。現社長の若干29歳の高浦吉史氏が、エールを創業したのは2007年4月3日。結婚式のプロフィール映像制作をメインに、高齢者向けの映像制作、写真からおこす、陶器の人形制作の事業を行っている。創業のきっかけは、現社長の高浦氏が自身の結婚式で、プロフィールDVDを現在の職員(当時は別会社に勤務)に制作してもらったことにある。その後、半年間たっても、忘れえぬその感動。このような感動を自分も多くの人に伝えたい。その思いで、一年半後、現会社を創業したのである。
学生時代にストリート・ダンサーとして、スピードやダ・パンプのバックダンサーを務め、スポーツサークルのリーダーも務めていた多才でパワフルな高浦社長は、学生時代から起業することを夢見つつ、実績を上げるため、ある大手教育関連の出版社に入社。あっという間にトップセールスに躍り出て、26歳で50名の部下を持つ営業部隊の長として年収1千数百万円になったが、それはステップに過ぎなく、そこで溜めた数千万円の軍資金を元に27歳で創業した。
エールと高浦氏のスタンス、出会いと機会を絶対に逃さず、新たな成長機会をキャッチアップすることにある。ブライダルプロフィールDVDからスタートした同社はある時、知り合った高齢者介護福祉施設の施設長の「高齢者が楽しめる映像を作りたい」この言葉に共感し、高齢者向けの映像として、「昭和の扉」、などのDVDを制作。高齢者の思い出と一致させるため、わざと庶民的なセピア色の映像にするなどして、人気を博している。その後、写真から制
作する陶器のウェディングフィギュア、亡くなったペットのフィギュアなどを販売する事業、高齢者介護施設向けの新たなるサービスとして、携帯画像配信ソフトの開発、販売も好評だ。不況など関係ない。心と生活が豊かになることの欲求は永遠で、それを吸い上げ、機会との出会いを大切にすることを心がけていくことが成長の秘訣なのであろう。
著作者:e-中小企業庁&ネットワーク
出典:中小企業ネットマガジン
著作者の承諾を得て掲載しています。無断転載ご遠慮願います。
▲ TOP
2008年の記事に戻る