少数労働組合がある場合の意見聴取
当社は従業員人数20名ですが、合同労組が入り込んでいまして、労働組合員が5名います。過半数組合でないので、就業規則改正の際、労働組合から意見を聴く必要はありませんか?
就業規則作成(改正)の際の意見聴取は、労働者の代表者から行なうことになっています。「労働者の代表者」とは、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合は、その労働組合、過半数組合がなければ、労働者の過半数代表者です。
御社のケースは、過半数組合でないので、労働組合からは意見を聴く必要は無く、労働者の過半数代表者から意見を聴くことになります。
ただし、注意が必要な点があります。労働協約において、就業規則を変更する場合には,労働組合との協議ないしは労働組合の同意を必要とする旨定められている場合は、協議や同意なしに就業規則を変更することはできません。
「協議」条項は、就業規則の変更について労働組合の同意を得ることまで求めるものではありませんが、労働組合の理解を得るべく誠実に協議する義務を使用者に負わせるものです。これに対し、「同意」条項は、文字どおり就業規則の変更には労働組合の同意を要すると定めるものですが、まず同意条項を定めている事は無いでしょう。
労働協約を必ずご確認ください。