就業規則を社員に交付する義務があるか
このたび従業員を1人雇いました。雇った従業員に就業規則を交付しなければなりませんか?
就業規則は、常時各作業場の見やすい場所に提示し、または備え付ける等の方法によって周知させればよく、個々の労働者に交付する必要はありません。
パソコンの中に就業規則がデータとして入っていて、それを常時見られる状態にしておいてもOKです。
もちろん、従業員全員に就業規則を交付してもかまいませんし、そのほうが親切ではあります。しかし、大規模な事業所の場合、紙代、インク代、製本代がバカにならない金額になるでしょう。
なお、就業規則は一部要旨を周知するだけでは足りません。その全文を周知することが義務付けられています。
参考1:労働基準法
(法令等の周知義務)
第106条 使用者は、この法律及びこれに基づく命令の要旨、就業規則、第18条第2項、第24条第1項ただし書、第32条の2第1項、第32条の3、第32条の4第1項、第32条の5第1項、第34条第2項ただし書、第36条第1項、第38条の2第2項、第38条の3第1項並びに第39条第5項及び第6項ただし書に規定する協定並びに第38条の4第1項及び第5項に規定する決議を、常時各作業場の見やすい場所へ掲示し、又は備え付けること、書面を交付することその他の厚生労働省令で定める方法によつて、労働者に周知させなければならない。
参考2:厚生労働省令で定める方法
- 掲示
- 備え付け
- 書面交付
- 磁気テープ
- 磁気ディスク(記録内容が確認できる機器の設置)