勤務時間が短い正社員の年休 (2005年5月号より抜粋)  
     
 

週4日勤務の正社員を比例付与の対象として構わないでしょうか?

 

Q

通院上のやむを得ない事情で、週5日勤務を4日勤務に改めた正社員がいます。年休については比例付与の対象になると思うのですが、身分が正社員という点が引っかかります。パートでなくても、比例付与という扱いが許されるのでしょうか。

 

 
 

A

所定労働時間30時間以上なら不可

年休の比例付与というと、パート専用の規定だと思い込んでいる人もいます。しかし、労基法上、比例付与の対象になるのは、所定労働時間、所定労働日数が一定基準以下の人です。正社員・パートという身分の違いに応じて、適用範囲が定められているわけではありません。

労基法第39条第3項では、対象者を次のように定めています。

  • 1週間の所定労働日数が4日以下の労働者
  • 週以外の期間によって所定労働日数が定められている労働者については、1年間の所定労働日数が216日以下の労働者

ただし、「1週間の所定労働時間が30時間以上の者を除く」という条件が付されています。

お尋ねのケースでは、週4日勤務ということですが、1日の所定労働時間8時間とすれば、週32時間労働となります。ですから、1週間の所定労働日数が4日以下でも、ただし書きにより、比例付与の対象から外れてしまいます。正社員だからではなく、1週間の所定労働時間が長いために、そういう扱いとなるのです。

1週間の所定労働時間が30時間未満でも、1週間の所定労働日数が5日のときは、やはり正社員並みに年休を与える必要があります。1週30時間未満、週4日(または年216日)以下という条件を両方満たして、初めて比例付与の規定が適用されるのです。付与日数は表のとおりです。

平成17年4月21日現在
週所定労働日数 1年間の所定労働日数

雇い入れの日から起算した継続勤務時間

0.5年 1.5年 2.5年 3.5年 4.5年 5.5年 6.5年〜
4日 169〜216日 7日 8日 9日 10日 12日 13日 15日
3日 121〜168日 5日 6日 6日 8日 9日 10日 11日
2日 73〜120日 3日 4日 4日 5日 6日 6日 7日
1日 48〜72日 1日 2日 2日 2日 3日 3日 3日

1週間の所定労働日数とは、「通常の週の労働日数」を指します。年末年始や夏季休暇等があっても、それは考慮しません。1年間の所定労働日数216日以下という基準を適用するのは、「週以外の期間によって所定労働日数が定められている」場合に限られます。

 
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